”鉄人”と呼ばれた男「松本整」が贈るメッセージ ~いつまでも健康で質の高い人生を送るために~「熱い心を忘れずに、運動で健康な身体作り」を目指しましょう!

健康寿命を延ばす食事と運動
 <メタボリックシンドロームを防ぐ脂質摂取の量と質>

今、日本人の平均寿命は世界一になりました。
男性78歳、女性85歳 そして平均が82歳です。
しかし健康で生活できている平均は75歳です、平均寿命と健康寿命の差が7年あります。
つまり一生涯の中で7年間は健康ではない期間があるということになります。
私たちは食生活を改善しながら運動をしていくことでこの7年間を縮めていくことに努めていきたいと考えています。
メタボリックシンドローム(代謝異常症)を防ぐ事が血管障害、動脈硬化、心疾患を防ぐことにつながり、強いては日本の医療費削減になることは広く知られるようになってきました。

食べ物は私たちの命の源です、我々の60兆個の細胞はすべて食べ物から作られています。食べ物から基本的な栄養素と言われるタンパク質、炭水化物、脂質を我々は摂取してエネルギーとしています。
今回は特に脂肪の摂り方についてお話していきたいと思います。
1946年には脂肪の摂取が15gでしたが1997年には59gと5倍になってきました、それに比べたんぱく質の摂取量は大きく変わっていません。

脂肪の摂取量の変化は調理方法の変化ともいえます、煮る・蒸す・炒める・揚げる・焼く、の中でも炒める・揚げるという方法で調理された食品を食べる機会が特に多くなってきました、たんぱく質を摂る食品の種類が植物性(豆等)から動物性に変化してきた事から動物性の脂肪を多く摂るようになった事も考えられます。
炒める、揚げる調理に使用される植物油はリノール酸を多く含みます。
近年まで動物性の脂肪に比べ植物性の油は良いと思われてきました、しかし植物性の油脂であってもリノール酸を多く含む油脂は、摂り過ぎると動脈硬化に繋がることが分かってきました。
これからの食生活の中では脂肪の質と量を考えて摂取していく時代になりました。
脂肪酸の種類と代表的な油脂
脂質を含む食品脂肪酸脂肪酸の種類摂取比率
シソ油(えごま)
アマニ油(亜麻仁)
魚油  (魚)
α-リノレン酸
EPA
DHA
多価不飽和脂肪酸
n‐3系脂肪酸
(ω‐3)
大豆油
コーン油
紅花油
リノール酸
アラキドン酸

γ‐リノレン酸
多価不飽和脂肪酸  
n‐6系脂肪酸
(ω‐6)
オリーブ油
菜種油
オレイン酸一価不飽和脂肪酸
バター
ラード
肉の脂肪
ステアリン酸飽和脂肪酸
* 太字は必須脂肪酸

具体的に脂肪の質は
必須脂肪酸であるα-リノレン酸、リノール酸、アラキドン酸は体内で合成できないため食品から摂取する必要があります。
必須脂肪酸であってもリノール酸は摂りすぎると動脈硬化、アレルギーの促進に繋がるため炒め物、揚げ物を毎食取り入れていないか気をつける必要があります。
1日に一回は魚を取り入れた食事をする、サラダのドレッシングにはシソ油または亜麻仁油を少し加える。

脂質量のコントロール
炒め物は簡単な調理方法のため脂質を摂り過ぎる傾向にあり、炒める時は大豆油、コーン油を少し減らしオリーブ油を少し加え計量スプーン等で量って使用すると油脂の量を意識できるでしょう。
肉類も茹でる、蒸す、焼くなどなるべく脂肪を少なくする調理方法を選んで
いくことです。
食品には見える脂肪と見えない脂肪があるため、知らず知らずのうちにも脂肪を摂り過ぎているかもしれません。
脂質の多い食品
 ナッツ類(アーモンド、カシュウナッツ、クルミ、ピーナッツ)
 ゴマ、アボガド、チーズ、ドレッシング、マヨネーズ
糖質の摂り過ぎは脂肪に変わる
 果実、ドライフルーツ、ジュース、清涼飲料水、ジャム、お菓子、
 菓子パン

各種アルコール飲料

食事以外の時に脂肪を摂り過ぎていないか、コーヒー、紅茶にお砂糖を入れ過ぎていないか、アルコールの量も見直してみてください。
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デザイナーズフーズ:丹羽さん
デザイナーフーズ株式会社 代表取締役
椙山女学園大学 家政学部食物学科管理栄養士専攻卒業
卒業後食品メーカーに8年間在籍 退社後『食のコーディネーター』として独立
1999年 デザイナーフーズ株式会社を設立
食べ方をデザインし、外食産業が「食の病院」食品メーカーが「食の 薬局」になるための情報提供、商品開発、企画提案、人材教育を行う。 食を改善することで医療費の増加を防ぎ、健康で長生きできるよう健康 寿命75歳を平均寿命82歳に近づけることを目標としている。
2004年 日本アマニ協会設立発起人、協会理事 デリカフーズ株式会社 取締役

業務内容
<コンサルティング部門>
食品メーカー、問屋、商社、デパートの惣菜店、C.V.S.のベンダー、 フードサービス業等食に関わる企業のコンサルティング 商品開発、社員教育、メニュー開発、業態開発、企画立案、食の情報提 供と解説、食品関連企業の品質・衛生管理の教育、マーケットリサーチ の指導等を行う。
<研究部門>
大学などの各種研究機関と提携し食品、特に野菜の成分分析、抗酸化 の測定、残留農薬の測定、土壌分析、免疫の測定研究、脂肪酸組成の 分析研究を行う。 野菜の成分を非破壊で測定する機械の開発

 
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